主催「MOA美術館 児童作品展」広島市安芸区 実行委員会 協力/23Design

HOME > 第8回審査員総評

審査員紹介

絵画

中野 友三 元 比治山大学短期大学部教授
竹中 薫子 光風会所属

書写

世木田 照彦 元 小学校長  現 書道教室 講師
佐野 麻理子 産経国際書展審査会員

平成26年9月16日、全作品が一度に並べられる大きな会場に、どんな作品があるのかわくわくしながら入りました。
今回は、昨年より多い458点の出品がありました。
この作品展も第8回を迎えて、充実した作品が多くなっていることを、大変うれしく思っています。各小学校も協力的だとも伺いました。
充実した作品が多くなったのは、この作品展を目標に、進んで出品しようとして描いている人が増えてきたからだと思います。例えば、旅行に出かける時なども、そこで何かを措こうと計画して出かけているのではないかと思われます。熊本城やグアムの海をかいた絵がありました。
何ごともそうですが、自分から進んで取り組まないと長続きはしないし、良いものはできないと思います。いやいや描いたり描かされたりしたのでは良い絵は描けません。
良い絵を描く時、大事なことは、何をどんな気持ちで描くかということです。
それは、措く物や描こうとするところに、何かを感じて、自分の心がわくわくすることが大切です。それを感じることができるのは、一人ひとりの心、感性です。
感性とは、身の回りにあるものを見たり眺めたり、触ったりして何かを感ずる心です。この感性は、美しいものを見たりそれを表現したりすることを通して磨かれます。また、名作などの本を読むことでも豊かになります。
日常から、このような目と心でまわりを見つめていると、ああ、これを絵に措いてみたいというところや物が必ず見つかると思います。
自分が感じたこと、一番かきたいと思ったところ(こと)を自分なりに素直に表現すればいいのです。そして、上手に描こうと思わないことです。
思うように描けないからと、すぐ投げ出したりしないで、しばらく時間を置くとかして取り組むと、また、新しい気持ちで描くことができます。
昨年は、奨励賞の作品が、全国作品展で人選しました。来年度も、自分なりの表現に挑戦してみてください。良い絵を楽しみにしています。

元 比治山大学短期大学部教授
中野 友三

受賞者の皆さん、本日はおめでとうございます。今年も1300点以上のたくさんの応募の方々の中から入賞者の皆さんの作品が選ばれました。
毎年、ほんの少しの入賞作品を選ぶのは大変苦労しますが、選ばれた作品はどれも日頃より書写の練習を重ねてこられた成果があふれていました。
書写はただ字を書くというだけではなく、自分が何を表現したいかを考え、一画一画をていねいに書いていくことが大事だと思います。
皆さんには、これからさらに稽古にはげんでもらい、来年にはもっと素晴らしい作品を出品してくださることを楽しみにしています。
本当におめでとうございます。

産経国際書展審査会員
佐野 麻理子